政府は28日、「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」(座長=今井敬・経団連名誉会長)が21日に開いた最終会合の議事概要を公表した。政府側が示した最終報告案に対し、会議メンバーから異論は出ず、全会一致で取りまとめられた。

 最終報告では、いまの天皇陛下に限って退位を可能にする特例法案に盛り込む具体的な項目を整理した。会合に出席した安倍晋三首相は「日本の歴史の中心の1本の糸は間違いなく天皇、皇室の存在ではなかったかと思う。この糸をどうつないでいくか大変真摯(しんし)なご議論をいただいた」と総括。「国会で速やかに成案を得て、静かな形で成立させていきたい」と述べた。

 有識者会議のメンバーは、14回にわたる議論を振り返り、「『上皇』や『上皇后』の使用を法制的に認めること自体が、歴史に深く刻み込まれる事柄ではないか」「憲法や皇室典範などの体系と齟齬(そご)をきたさないように進めるにはどうしたらよいか、と考え続けた半年だった」と語った。また、「少子化、高齢化という課題がこの(退位の)問題の根底にもあり、その意味でも象徴的な議論だった」との指摘もあった。