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 「声優のアイコ」を名乗り、知り合った男性を睡眠薬で眠らせて現金などを奪ったとして、昏睡(こんすい)強盗などの罪に問われた無職神いっき被告(33)に、東京地裁(石井俊和裁判長)は28日、懲役10年(求刑懲役15年)の実刑判決を言い渡した。被告には別人格が現れる解離性障害があり、責任能力がないと訴えた弁護側の主張を退けた。

 起訴状によると、神被告は2013~14年に東京都や神奈川県で昏睡強盗や盗みを6件繰り返し、計約270万円相当の現金や腕時計などを奪ったとされる。

 神被告は性同一性障害で、普段は男性として生活していたが、犯行時には女性の服を着てヒョウ柄の帽子をかぶり、男性に声をかけていたという。

 公判で弁護側は、「被告は解離性障害の影響で、『みさき』という女性の別人格が犯罪をした。被告は自分を制御できない状態で、責任能力はなかった」と無罪を主張。これに対し、検察側は「女装は言葉巧みに誘惑するためで、被告は違法性を認識していた」と反論していた。(志村英司)