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 ヒト受精卵の改変を伴う研究を包括的に規制するルール作りを政府が検討していることがわかった。狙った遺伝子を改変できるゲノム編集を含む新たな技術が急速に普及する状況に対応する。5月中にも、政府の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の下に新たな組織を設置する見通し。

 ヒト受精卵の研究を巡っては2004年、政府の生命倫理専門調査会がヒトクローン胚(はい)をめぐる報告書で「生命の萌芽(ほうが)」として尊重されるべきだと位置づけ、極めて慎重な扱いを求めた。昨年4月に調査会は、ゲノム編集を一部の基礎研究に限り認め、臨床応用を禁じる報告書もまとめた。

 だが、ゲノム編集をヒト受精卵などに使う基礎研究の審査に政府がどう関与するかなどに関する指針作成が遅れていた。多くの受精卵を扱う不妊治療クリニックなどでの基礎的研究をカバーするルールもなく、クローン技術を応用した遺伝性疾患の根治療法やiPS細胞から人工的に作った生殖細胞を使う研究など、新たな技術に対応したルールがないことも課題だった。

 政府は5月以降、CSTIに新組織を設置し、テーマごとの部会でルールを検討する方針。関連する学会にも専門的見地からの助言・協力を求める。ゲノム編集を使った研究の審査については、政府の責任を明示する方向で検討する。鶴保庸介・科学技術担当相は28日の閣議後会見で「国が責任を持って主導的立場でやっていくという思いだ」と述べた。

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