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 バターやはがき、タイヤなどの生活関連商品が6月1日から値上げされる。原材料費や人件費の高騰が主な理由。酒類の安売り規制強化で、ビールや発泡酒などを値上げする店も出てくる見込みだ。

 「タイヤ交換ご検討の方はお早めに」「緊急告知 タイヤが値上げになります!」

 5月31日、福岡市東区にあるカー用品販売店には貼り紙が並んでいた。ブリヂストンと住友ゴム工業、日本ミシュランタイヤがタイヤの出荷価格を6月から上げるためだ。夏用の乗用車の場合、値上げ幅は平均で5~6%。天然ゴムなど原材料価格が上がったためだという。

 普通乗用車のタイヤは1本1万4千円前後。この日まで最大15%オフのセールをした店の担当者は「5月は通常の月に比べて、タイヤ購入の客が約2割増えた。4本購入する人も多かった」と振り返る。店を訪れた福岡県須恵町の会社員男性(40)は「これまでも安い海外メーカーのタイヤを使ってきた。値上がりすれば、国内メーカーの物はますます買わなくなる」と話した。

 6月1日施行の改正酒税法では、過度な安売りの規制が強化される。特売の目玉として採算割れの価格で販売することが原則認められなくなるため、スーパーや大型酒販店などでビールや発泡酒の価格が上がる可能性がある。

 福岡市博多区の酒販店では5月31日、「まとめ買いは今がチャンス!」などと書かれた広告があちこちに貼られていた。

 速水勲店長(47)によると、30、31日の売り上げは普段の平日に比べて1・5倍。ビール類に限れば2倍以上という。6月以降、店で扱う酒類の半分近くを平均で1割程度値上げするといい、売れ筋の箱入りのビール(350ミリリットル、24本)の場合で最大約400円の値上げとなる見込み。速水店長は「今晩は値札を変えるのに大忙しです」と話した。

 福岡市博多区のタクシー運転手の男性(65)は先週末、箱入りのビールを2箱買った。「夏の必需品だから、値上げは痛い。腐るものではないから買いだめした」と嘆いていた。

 このほか、乳業大手の明治と森永乳業は6月1日出荷分から、家庭用バターをそれぞれ5円値上げする。乳牛の飼育頭数が減り、加工用の生乳価格が引き上げられたためだ。

 日本郵便は、はがきの郵便料金を10円値上げして62円にする。定形の封書は82円で据え置くが、定形外は最大150円値上げする。ポストに入れられた郵便物は、係員が1日の最初の収集で集めた分までを旧料金で扱う。24時間営業の窓口では1日午前0時から新料金に切り替える。値上げは人件費の上昇が主な理由だと日本郵便は説明する。これまでの52円のはがきを使うこともできるが、差額分の切手を貼る必要がある。(山下知子、岩田智博、江崎憲一)