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 4月下旬に京都市で開かれた認知症国際会議。繰り返し語られたキーワードは「当事者」でした。認知症の本人を指したり、家族や支援者も含めたり、意味に幅はあります。しかし共通していたのは、認知症に優しい社会を実現するには、当事者の視点が欠かせない、ということでした。

 最終日の記者会見では、国際アルツハイマー病協会のマーク・ウォートマン事務局長が会議を振り返った。

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 今回は予防やケア、治療など多岐にわたるトピックで話し合われた。認知症に優しい地域社会についても、世界各地の様々なアプローチが紹介された。

 (前回、日本で開かれた)2004年の国際会議と比較すると、認知症の本人の参加がより多かった点が特徴だ。社会が変わり、認知症の人がより受け入れられるようになっていると言えるだろう。参加した認知症の人は、約200人。以前よりも人数が増え、プログラムのなかで、色々なスピーチもあった。誇りに思っている。

 13年前の会議の時は、認知症は北米やヨーロッパ、日本など、先進国の問題だった。しかし、今回はタイやインドネシア、アルゼンチンなどの人たちも多く参加した。アフリカからの参加者もいた。高齢化とともに、世界全体の問題になってきている。

 課題も浮かび上がった。若い世代は子育てと同時に、父母の介護も担わなければならないことがある。これは我々が十分に目を向けてこなかった点だと思う。

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 〈国際アルツハイマー病協会国際会議(認知症国際会議)〉 「認知症の人と家族の会」と国際アルツハイマー病協会の共催。同協会は毎年各国で国際会議を開いており、日本での開催は2004年に続き2回目。今回は約70の国と地域から約4千人が集った。4月26~29日の期間中、人権やケア、テクノロジー、医療経済学など多彩なテーマで、約200の講演と約400のポスター発表があった。世界保健機関(WHO)によると、認知症の人は全世界に4750万人(15年時点)。50年までに3倍近くに増える見込みで、世界的な課題となっている。

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