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 安倍晋三首相は8日の自民党役員会で、「本年いよいよ憲法改正への歴史的な一歩を踏み出したい決意だ。理解、ご支援をお願いする」と述べ、改憲に向けて、党内や国会での議論を加速させるよう指示した。二階俊博幹事長が党役員会後に明らかにした。

 首相は3日、憲法記念日の改憲派集会に寄せたビデオメッセージで、戦争放棄や戦力不保持を定めた憲法9条1、2項を残し、自衛隊の存在を9条に明記するなどの改憲案を示したうえで、2020年に改正憲法を施行する考えを表明。首相の指示を受け、自民党は改憲案の取りまとめに向けた議論を進める考えだ。

 メッセージ公表後初の国会論戦となった8日の衆院予算委員会で、首相は発言について、「自民党総裁として憲法改正についての考えを公にした。国会における政党間の議論を活性化するためのものだ」と強調。

 民進党の長妻昭氏が、国防軍の新設などを求める自民党改憲草案との整合性についてただすと、「私は内閣総理大臣として(予算委に)立っており、自民党総裁の考え方は(インタビューを掲載した)読売新聞を熟読してもらいたい」などと答弁。草案の扱いについては、「憲法審査会で議論が収斂(しゅうれん)していくもので(草案を)取り下げる取り下げないの問題ではない」として撤回は否定した。

 20年施行と年限を区切った真意については、「憲法審査会で議論が佳境に入っていく時を迎えている」と述べる一方、「議論する場は(国会の)憲法審査会だ」などとして具体的な説明を避けた。

 憲法改正で首相と歩調を合わせる日本維新の会の丸山穂高氏は「自民党として憲法(改正)案という形で18年ぐらいに出すスケジュールで良いか」と質問。首相は「自民党は立党以来60年以上議論してきた。議論を永遠に続けていくということではなくて、その土台の上に『いつまでに』ということを、自民党総裁として述べるべきだと考えるに至った。私の発言を受けて、しっかりと党内でまず議論してもらえればと考えている」と応じた。