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 9日投開票された韓国大統領選で、進歩(革新)系の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)氏は、朴槿恵(パククネ)前大統領の一連の疑惑に反発した世論を追い風に、政権交代を成し遂げた。文氏が大統領に就任し、どんな変化が訪れるのか。北朝鮮の脅威や冷却した日韓関係の改善など課題は山積している。

保守・中道、一本化ならず

 ソウル中心部の光化門広場は9日夜、支持者らの「文在寅コール」が響き渡った。昨年10月以降、朴槿恵大統領辞任を求めた市民らが無数のろうそくを手に集会を開いた広場は、政権交代を訴えた文氏の当選を祝う場に変わった。

 広場近くの公園には勝利宣言のための特設会場が用意された。「新大統領」を一目見ようと集まった市民らで埋め尽くされ、午後11時45分に文氏が着くと熱気はピークに達した。司会者が「文在寅!」と叫ぶと「大統領!」と返した。

 文氏は演説で「正義」「原則」「常識」というキーワードをちりばめた。いずれも朴前大統領が機密文書を流出させたり、権限を利用して企業に圧力をかけたりしたとされる不正を意識したものだった。

 実際、選挙戦で文氏は朴前大統領や支援者チェ・スンシル被告らに関わった人たちを「国政壟断(ろうだん)勢力」などと呼び、批判し続けた。「国政壟断勢力が再び世の中を支配すれば、韓国は過去に戻ってしまう。私たちはまた他の朴槿恵、チェ・スンシルを見ることになる」。8日の光化門広場での演説でもこう強調し、「ろうそく革命を完成する政権交代」を訴えた。

 こうした主張に共感が広がったのは、文氏が「ろうそくの民心」の受け皿になったためだ。文氏は2012年12月の前回大統領選で惜敗した後、野党代表を務め、朴政権を追及する先頭に立った。前大統領が一連の事件で自ら辞任しないと見切ると「ろうそく集会」にも参加。朴前大統領に失望した有権者らは批判を続ける文氏へ期待をかけ、支持率も上昇していった。

 テレビ討論会では米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD(サード))の韓国配備について、「次の政府に任せるべきだ」として賛否を明言しない姿勢に、他の保守系候補らから繰り返し問いただされた。

 それでも支持率が大きく落ちることはなかった。調査機関「リアルメーター」が1~2日に実施した世論調査で、何を基準に投票するかと尋ねた質問に「積弊(チョクペ)(積み重なった弊害)の清算、改革の意志」が27・5%でトップ。安保などよりも関心が高かった。

 これに対し、文氏を追う2候補は安保政策などで攻めたが及ばず、支持を広げるには至らなかった。

 朴政権で与党だった保守系「自…

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