北川慧一
安全に重い責任を負うバス運転士が乗務中に、スマートフォンなどを操作する行為が後を絶たない。観光バスによる事故で7歳の息子を失った遺族は「ながら運転」の根絶を訴える。
「余木(よぎ)が事故に遭っちゃった。ママ、早く来て」
昨年3月12日、東京都荒川区の阿部恵子さんの携帯電話に次男から連絡が入った。土曜日の昼下がり。三男で小学1年の余木君(当時7)と次男は、少し前に合気道の稽古に行くため自転車で家を出ていた。
現場は浅草の観光地に近い台東区内の交差点。青信号で横断歩道を渡っていた余木君が、右折してきたバスにひかれた。
「こども園の散歩でも、列の先頭を任されるしっかり者。慎重な余木がどうして……」。見通しのいい交差点でなぜ事故が起きたのか。葬儀後、遺品を届けに来た警察官からバスの運転士がスマホを操作していたと聞いた。ドライブレコーダーの映像で状況が明らかになり、余木君の過失ではないと確認できた。
刑事裁判の記録によると、バス…
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朝日新聞社会部