拡大する写真・図版 立てこもり現場近くで警戒する機動隊員ら=2007年5月18日、愛知県長久手町(現・長久手市)

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 愛知・長久手の拳銃立てこもり事件の発生から、17日で10年を迎える。県警特殊急襲部隊(SAT)隊員だった林一歩(かずほ)さん(当時23)が凶弾にたおれ、警察官を含む3人がけがを負った事件を教訓に、県警は類似事件への対応能力を向上させてきた。訓練での合言葉は「長久手を忘れるな」。この10年、死者や重傷者を出すことなく容疑者を確保している。

墓石に刻まれた「心」

 墓には「心」の一文字が刻まれていた。今月上旬。出勤前に林さんの墓参りをした男性警察官は、手を合わせて言った。「一歩の『心』は10年経っても、何年経っても、僕らの志を見守ってくれている」

 男性は林さんが新人時代の所轄の先輩。林さんは休みの日でもパトロールを申し出るなど仕事熱心だったといい、「正義感が強く成績も優秀で、将来を嘱望されていた」と追懐した。

 2007年5月17日夕。拳銃を持った男が元妻を人質にして自宅に立てこもり、駆けつけた愛知署員が撃たれた。林さんは当時、テロ鎮圧を主目的とするSATの一員として救出に出動。夜に男が放った弾は盾をかすめて防弾衣の隙間から左肩に当たり、18日に殉職した(2階級特進で警部)。男は同日夜に緊急逮捕された。殺人罪などに問われた男は11年に無期懲役の判決が確定している。

 事件を機に、警察庁は警察官の装備や安全確保の検討を進め、県警では立てこもり事件を担当する捜査1課特殊犯罪捜査室(SIT)の突入部隊が6人から13人に増員された。捜査1課では、墓の「心」の意味を「命を救おうとした林さんの使命感」と受け止め、課員に伝えている。

■銃持つ相手、対…

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