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 2020年の東京五輪に向け、世界196カ国を表現した着物を作る「KIMONO PROJECT(キモノプロジェクト)」が進んでいる。2014年夏のスタートからこれまで55カ国分が完成。「活動の輪を日本中に広げたい」と、残る141カ国分の制作費をインターネットで募るクラウドファンディング(CF)を始めた。

 プロジェクトの仕掛け人は、福岡県久留米市の老舗呉服店「蝶屋(ちょうや)」の3代目、高倉慶応(よしまさ)さん(49)。一般社団法人イマジン・ワンワールドを設立し、久留米と東京を拠点に活動を広げてきた。

 帯も含めた制作費は1着につき200万円。国ごとにプロジェクトを立ち上げて制作費の寄付を募り、賛同する染元や織元に制作を依頼してきた。

 五輪まであと3年。残り141着の制作費だけで2億8千万円、できた着物の維持管理やプロジェクトの運営費も含めれば、4億円以上がまだ必要だ。国ごとに限定せず、プロジェクト全体に支援してくれる人たちからの資金調達の試みとして今回計画した。

 国内で代表的なCF運営会社「CAMPFIRE」のサイトを利用し、4月27日に寄付の募集をスタート。7月15日までの80日間、受け付ける。目標額は1億2千万円。日本の人口に近い数字を掲げた。億単位の目標額を掲げたプロジェクトは珍しいという。

 寄付額は、1口3千円から1千万円まで幅広く設定した。6千~3万円が中心だ。特典として、着物の柄をとりいれた色鮮やかなスマートフォンケース、ネイルシール、タンブラーなどの小物を用意。財布やネクタイ、スカーフなどもある。

 今月10日には、東京・渋谷で、CF開始をアピールする着物のファッションショーを開催。約300人の観衆の前で、これまでにできた着物のうち24着を着たモデルが歩き、盛んに拍手を浴びた。CFの申し込みは、ファッションショーや着物の展示会で活動に触れた人からが目立つという。

 「プロジェクト開始から3年、五輪まであと3年という折り返しの時期。196カ国達成への起爆剤としてCFを企画した」という高倉さん。「資金集めはもちろん、この取り組みの輪を広げる機会としていかしたい。特典品はいわば『仲間の証し』です」と話す。

 CFのサイトはhttps://camp-fire.jp/projects/view/25645別ウインドウで開きます。口座振り込みでの支援も可能だ。問い合わせは蝶屋(0942・34・4711)。(市川雄輝)