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 自然エネルギーは世界的に爆発的普及への臨界点を越え、アジアが国際送電線で結ばれる時代がやってくる――。2011年の東京電力福島第一原発事故の後、ソフトバンクの孫正義社長が立ち上げたシンクタンク「自然エネルギー財団」(東京都港区)の大林ミカ事業局長はいま、そんな自信を深めている。太陽光発電や風力発電のコスト低下が急激に加速し、世界的にエネルギーの大転換期に入った、というのだ。欧州では国際送電網の整備も進む中、日本はこの潮流についていけるのか。自然エネをめぐる国内外の動きを聞いた。

米アップル「世界に良いことを」

 ――世界的に自然エネの拡大が止まらない。

 「はい。2015年の世界の累積の発電設備容量をみると、風力が原子力を抜きました。実際の発電量ではまだ原子力が大きいのですが、世界では、目に見える形でエネルギーの大変革が進んでいます。とくに欧州では、自然エネはもう『基幹電源』と言っていい。ドイツでは自然エネが年間の発電量で全体の30%を越えました。デンマークでは風力が需要の100%以上になる時間帯も何度も出ています」

 ――何より価格低下が著しいと。

 「オランダやデンマークの洋上風力発電の16年の入札では、1キロワット時あたり6~8円台で落札されました。石炭火力や原発と普通に勝負できる価格です。地域によりますが、風力や太陽光が政府の支援を受けなくていい『安い電源』になりつつあるのです」

 ――再エネ関連の世界のビジネスの動きも速まっている。財団が毎年開く国際シンポジウム(今年は3月に開催)でも、著名企業がプレゼンテーションをしていますね。

 「ええ。今年は、例えば米アップルが使用する電力すべてを自然エネに転換する取り組みを紹介してくれました。カリフォルニア州サンノゼに建設中の新本社は、太陽電池などを使って、使用するエネルギーを100%自然エネにすると。さらにアップルの求めに応じて、サプライヤー(部品納入業者)も自然エネに転換しようとしています。日本の部品メーカーでも、アップル向け製造活動のすべてを自然エネにする取り組みを始めた企業もあるそうです」

 「なぜ、そうした取り組みをするのか。プレゼンをしたアップルの幹部は、世界で最も優れた製品を作りたい、同時にそれが世界にとっても最も良い『こと』でありたい、と語っていました。新世代の経営者は自らのビジネスで世界をより良く変えたいと考え、そして、その価値判断のなかで、環境や自然エネが大きな位置を占めていることが分かります」

■選択肢が不十分…

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