[PR]

 ペットをめぐるマナーの大切さは日常でも災害後でも変わらない。飼う人には「家族」でも、苦手な人はいるからだ。過去の災害ではトラブルを避け、避難所に身を寄せなかった人、ペットとの生活をあきらめた人もいて、自治体などは、ペットも含めた災害時の対応について、取り組みを始めている。

 昨年4月の熊本地震で大きな被害に遭った熊本県益城町、熊本空港の隣に県内最大の仮設住宅団地がある。室内飼育を条件にペットを連れて住むことができる。

 今月14日朝、この団地の集会所前に犬を連れた人ら約30人が集まり、トイレや散歩の注意点の講座を受けた。ペットがいる住民でつくる飼い主の会が開いた。苦情などが増え、昨秋に始めて3回目になる。副代表の矢野いづみさん(50)は「散歩の時のウンチやおしっこをはじめ、家で飼っている時より気を付けないといけないことは多い」と話す。

 ペットがいる人といない人の折り合いをどうつけるかは、災害直後から続く課題だ。

 熊本市は地震から約10日後、ペットの同行避難についてホームページで注意を呼びかけ、動物が苦手な人、アレルギーがある人への配慮が必要だとして、「避難所の居住スペースには原則としてペットの持ち込みは禁止」と強調した。

 市は2013年にまとめた避難所の運営マニュアルで、ペットに関して「屋外部分に指定スペースを設ける」と定めていたが徹底されず、トラブルが発生。昨年5月に一部の避難所で、段ボールで区画を仕切った「ペット同伴専用スペース」を設けた。

 益城町の避難所でも多くの人がペットと一緒に避難したが、苦情が相次ぎ、町やペットの支援団体などが同5月、プレハブのペット専用預かり施設を避難所敷地内に開設した。

 益城町で被災者とペットの支援をする九州保健福祉大の加藤謙介准教授(社会心理学)は「ペットは飼い主にとっては家族だが、嫌な人、飼わない人も含めた社会全体の合意を得るには難しい面もある。ただ犬と猫だけで全国に約2千万匹が飼われていて、災害時の対応は地域の問題として考える必要がある」と話す。

 トラブルを避け、ペット連れの避難生活を自力で続けた人もいる。家が全壊した益城町の増田恭一さん(63)は今も自宅敷地内に置いた6畳のコンテナハウスで暮らす。家族は妻と犬2匹、猫1匹。仮設への入居条件は満たしていたが申し込まなかった。「仮設でばたばた走ったら近所に迷惑だし、この子たちもストレスがたまる」

 ペットと離れざるを得なかった人も。熊本市から車で3時間ほど離れた大分県九重町の「熊本地震ペット救援センター」は被災者のペット27匹を預かる。「ペット可」の仮設住宅が見つからなかった人が多い。

 昨年6月に受け入れを始め、避…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら