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 英中部マンチェスターのイベント会場でコンサート終了直後に22人が死亡した自爆テロ事件で、英警察は23日、自爆したのはサルマン・アベディ容疑者(22)だったと明らかにした。英当局は、死亡したアベディ容疑者とは別の男を逮捕していて、複数の人間が犯行に関わったとの見方を強めている。

 英メディアによると、アベディ容疑者はマンチェスター出身のリビア系英国人。最近、リビアから英国に戻ってきたことや、治安当局筋の話として、過激派組織「イスラム国」(IS)が一部を支配するシリアに最近、渡航していた可能性を指摘する報道もある。

 ISは「カリフ国の戦士が即席爆発装置を仕掛けることに成功した」と犯行を認める声明文をインターネット上に公開している。だが、今のところ、今回の事件とISの直接の関連は明らかになっていない。

 英国のメイ首相は同日、アベディ容疑者が複数の人間とともに犯行を計画することが可能だったとする見方を示した。英当局はすでに、事件に関連してマンチェスター南部の23歳の男を逮捕している。アベディ容疑者が住んでいたとみられるマンチェスター市内の住宅のほか、複数の場所の捜索を続けていて、事件の全容解明を急いでいる。

 英政府はこの日、テロへの警戒レベルを5段階で最も高い「クリティカル(危機的)」に引き上げた。軍とともに交通機関や多くの人が集まる場所での警戒を強めるほか、今後数週間のうちにある大規模なイベントについて改めて調査をしているという。

 メイ首相は「テロがまた起こりうるというより、さらなるテロ攻撃が差し迫っている可能性があることを意味する」と述べた。警戒レベルが最高になるのは、スコットランドの空港に炎上した車が突っ込んだり、ロンドンで車爆弾を使ったテロ未遂事件が相次いだりした2007年以来となった。(マンチェスター=津阪直樹)

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