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 お金のやりとりを伴う契約のルールを定めた民法の規定(債権法)を抜本的に見直す改正法が26日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。お金の貸し借りの請求期間や欠陥商品の補償の方法など、人々の生活に直結する変更もある。3年程度の周知期間を経て、施行される見通しだ。

 現行法は1896(明治29)年の制定後、約120年間ほとんど変更されず、裁判の判例を積み重ねて対応してきた。インターネット取引の拡大など人々の社会生活が大きく変化したことをうけ、新たなルールを設けるとともに、判例で処理されてきた部分も新たに法律の条文に書き込んだ。消費者保護にも重点を置いた。

 新たにできるルールとして、お金の支払いを請求できる期間を5年に統一。これまでは飲食代のツケ払いは1年、弁護士の報酬は2年、医師の診療報酬は3年、個人同士のお金の貸し借りは10年と、業種などでバラバラだった。

 また、中小企業がお金を借りる際に連帯保証人となる人に、公証人による意思確認を義務付けた。事情を知らずに連帯保証人になり、借金を背負って生活が破綻(はたん)してしまうのを防ぐためだ。

 購入した商品に欠陥が見つかった場合の補償制度も新たに拡大される。これまでは売り手に対して契約解除か、その商品がもたらした損害の賠償を求めるしか策がなかった。今後、修理や交換の負担を求める選択肢が追加される。

 このほか、ネット取引や保険などの契約ルール「約款」を明文化し、消費者保護の規定を織り込む▽当事者同士で利息について取り決めをしていないときに使われる「法定利率」を、現行の年5%から年3%に引き下げ、変動制にする――などが主な改正点だ。

 一方で、これまであったルールを条文で明文化したのは、認知症など意思能力がない状態で結んだ契約は無効▽マンションなどの敷金は部屋の明け渡し後、原則として借り手に返還▽賃貸物件で年月の経過で生じた自然な劣化は貸主側が負担して修繕、といった内容だ。(小松隆次郎)

主な改正ポイント

《新たにできたルール》

・飲食代などお金を請求できる期間を5年に統一

・連帯保証人に公証人による意思確認を義務づけ

・約款の有効性と内容を変更できるルールを明文化

・法定利率を年5%から年3%に変更し、変動制を導入

・商品の欠陥に対し、修理や交換の負担請求も可能に

《判例で運用してきた内容を法律に明記》

・意思能力がない状態での契約は無効になる

・賃貸マンションなどの敷金や原状回復の規定