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 トランプ米大統領が27日、9日間で5カ国を訪問する初の外遊を終えた。浮き彫りになったのは、「米国第一」を掲げ、理念よりも実利を追い求める「取引(ディール)外交」だ。主要7カ国(G7)首脳会議では、自由貿易や地球温暖化を巡ってG7の結束を大きく揺さぶった。

 「我々はどこに行ってもホームランを打った。米国と他国の結束を強化する、非常に生産的な会談だった。米国にとって非常に歴史的な1週間を締めくくった」。27日、イタリア・シチリア島のシゴネラ基地。駐留米兵らを前に演説したトランプ大統領は、自らの初外遊の「成果」に胸を張った。

 強調したのは、最初の訪問地サウジアラビアでの史上最大規模の武器売却に関する「圧倒的な(米国の)経済発展につながる取引」や、北大西洋条約機構(NATO)諸国に軍事費増を強いる「負担分担を改善することでの合意」だった。

 コーン米国家経済会議議長も、G7など国際会議の目的について「欧州諸国に米国が巨額の貿易赤字を負っていることを理解させることだった」と語った。

 G7の首脳宣言では、貿易で「保護主義と闘う」との文言が入ったが、懸念は残る。トランプ氏は閉幕後、鉄鋼貿易などで「必要なら大きな行動を取る」とツイートした。地球温暖化対策の「パリ協定」については「米国は政策を見直している」として支持に加わらなかった。中東ではテロ対策の強化を訴え、和平交渉の再開に向けて仲介役を買って出たが、具体策は語らないままだった。

 一方、「民主主義」「自由貿易」「人権」といった米国がこれまで訴えてきた理念や規範で他国の牽引(けんいん)役を果たすという姿勢は皆無だ。外交を商取引に見立て、自国の利益の追求をひたすら説き、経済力と軍事力を誇りながら、応分の負担を各国に強いるという姿からは、超大国の威厳はみじんも感じられなかった。

 象徴的だったのが、トランプ氏が一度も記者会見を開かなかったことだ。国際会議では、各国首脳が自国の立場を主張しようと会見を開くのが常だ。だが、トランプ氏は演説は行っても、会見を拒否し続けた。

 トランプ氏をめぐっては、大統…

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