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 IT(情報技術)で園児の見守りサービスを手がける名古屋市中区の企業「ユニファ」が3月、ベンチャー企業の事業を競う世界大会で優勝した。創業して4年。人手不足が深刻な保育の現場でITを活用し、保育士の負担軽減につながる点が評価された。

 「家族や子どもをテーマに起業したい」。住友商事でベンチャー企業投資を扱ってきた土岐泰之さん(36)が、そうした思いを抱くようになったのは、共働きで子育てするのが難しかったからだ。妻は愛知県内の企業で総合職として働いていた。子供が生まれ、どちらかが仕事を諦めなくてはいけなくなった。土岐さんは住商を退職し、東京都から愛知県に転居。起業家の道を歩んだ。

 ユニファの社員は48人。保育園で撮影した園児の写真をサーバーに集め、保護者に販売している。保護者が子供の写真をコンピューターに登録すれば、顔の特徴が似ている子供の写真をAI(人工知能)が自動で探し、複数枚を表示する仕組みだ。保育士は写真を仕分けする手間が省ける。このサービスは保育園など1500以上の施設が導入し、年間売上高は数億円に達する。

 また、園児の写真を自動で撮影する小型ロボット「ミーボ」も開発した。こうした実績と将来性を、米サンフランシスコで開かれた世界大会「スタートアップワールドカップ」でアピールした。決勝トーナメントに進出した12カ国の14社と事業内容を競ったところ、優勝。約1億円の賞金を獲得した。

 今後はベッドにセンサーを取り付け、睡眠中の子どもの健康状態を自動で測るサービスも視野に入れている。土岐さんは「保育士が園児とのコミュニケーションに集中できるようにしたい。そのためにも、記録作業はできるだけ自動化したい」。来年には海外に進出し、2020年ごろに株式上場を目指すという。(友田雄大)