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 紹介状なしに大病院を受診した場合に5千円以上の定額負担を求める制度が2016年4月に導入された後も、紹介状なしで訪れる患者数に大きな変化がなかったことが30日、厚生労働省の調査で分かった。安易な受診を抑え、大病院が重症患者の治療に専念できるようにする狙いだったが、効果は限定的のようだ。

 調査は昨年11~12月、200床以上ある850の病院を全国から無作為に抽出して郵送で実施。有効回答率は81・6%だった。

 500床以上の病院では、定額負担導入前の15年10月にすべての初診患者のうち42・6%いた紹介状なしの人は、導入後の16年10月に2・9ポイント減の39・7%に。200床以上500床未満では60・3%が0・9ポイント減の59・4%になった。

 大きく減らなかった理由は調査で明確になっていないが、55・5%の病院が「徴収する際に困ったことがあった」と回答。その理由として「お金を払えば大病院を受診できると解釈している患者がいる」「救急治療の必要ない患者が救急車で来院し、(初診料を払わなくていい)救急治療の必要性があったと主張された」などをあげた。

 500床以上の病院での初診料は、94・2%が5千~6千円の間に設定。500床以上の病院のうち14・1%は、定額負担の対象者の同意が得られず、徴収できなかったケースがあったと回答した。調査結果は31日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)の専門部会で厚労省が示す。(水戸部六美)