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 フィリピンのマニラ首都圏にあるニノイ・アキノ国際空港近くの複合型リゾートホテル「リゾーツ・ワールド・マニラ」で2日午前0時半(日本時間同1時半)ごろ、銃を持った男が発砲、施設の一部に火をつけた。多くの客が逃げ惑う騒ぎになり、警察などによると、容疑者の男をのぞく37人が死亡、65人がけがをした。

 警察などによると、男は2階にあるカジノの現金代わりに使うチップの保管室内で銃を撃ち、カジノ内でガソリンのようなものをまき、火を付けた。現場に残された男のバッグから、換金すれば計約2億5千万円になる大量のチップが見つかった。客らを狙って発砲した形跡がないため、警察幹部は「テロではなく、強盗として調べている」と述べた。男を現場へ車で送り届けた男性にも事情を聴いている。

 警察によると、容疑者の男は、警備員による発砲で負傷した後、早朝に5階のホテルの一室で死亡しているのが見つかった。焼身自殺とみられ、身元などを調べている。

 死者の大半は火事の煙による窒息死だという。けが人の多くは逃げる際に負傷した。地元メディアによると、2、3階の窓から飛び降りて骨折した人もいるという。現地の日本大使館によると、日本人が巻き込まれたとの情報はない。

 フィリピン南部ミンダナオ島では、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う武装組織と国軍の戦闘が続いており、ドゥテルテ大統領が先月、南部に戒厳令を出していた。そのため、今回の事件の発生当初はテロとの情報も流れた。(マニラ=古谷祐伸、ハノイ=鈴木暁子)