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 「ランサム(身代金)ウェア」を自作したとして、神奈川県警が5日、大阪府内の中学3年の男子生徒(14)を不正指令電磁的記録作成・保管の疑いで逮捕した。「力試しで作ってみた」。捜査関係者によると、この生徒は神奈川県警の任意の調べにそう供述したという。海外サイトにアップロードした後には、ツイッターでそのサイトのURLを広めていたという。

 サイバー事件で中高生が摘発される例が近年目立つ。パソコンを起動できなくするウイルスに感染させたとして、2013年に県警が書類送検した中学生は「ウイルスを持っていると尊敬されるので、武器として持っていた」と供述。オンラインゲームを有利に進める不正プログラム「チートツール」を作成したとして14年に県警が書類送検した高校生らは「有名になりたかった」と話したという。

 今回のような不正プログラム作成事件ではないものの、警察庁が年代別の容疑者数を公表している不正アクセス禁止法違反事件をみると、摘発された14~19歳は昨年1年間で62人で、全体の31%を占めた。刑法犯全体では14~19歳は13・9%で、少年がサイバー犯罪に関わる割合は高い。

 子どもとインターネットの関係に詳しい筑波大の土井隆義教授(社会学)は「今の子どもたちは日頃からネットに親しんでいるうえ、サイバー犯罪は被害者が見えにくい。違法行為の自覚がないまま、誰かに認められたいという『承認欲求』を満たそうと手を出してしまうことがある」と指摘する。セキュリティー大手トレンドマイクロの染谷征良さんは「中学生でも危険なウイルスを簡単に作れる時代。ネットで検索すれば、ウイルスを作る方法にいくらでも触れられる。今後、小学校でプログラミング教育が導入されるが、やってはいけないことを伝える倫理面での教育もしてほしい」と話す。(佐藤栞)