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 関西電力が6日、高浜原発3号機(福井県)を再稼働し、関西は4年ぶりに「原発が動く夏」となる。だが、夏の需要のピーク時でも電力の余力はさらに増しそうだ。電気料金の値下げ幅もわずかになる見込みで、周辺住民の安全への不安も消えないまま、再稼働は進む。

 経済産業省によると、関西地域の今夏の電力需要に対する供給余力(予備率)の見通しは8・1%。これには高浜原発の再稼働は入っていないが、必要とされる「3%」を上回る。

 「原発ゼロ」の昨夏も、関電の供給には余裕があった。ピークは8月8日午後4~5時で、2375万キロワット。この時でも予備率は8・7%だった。企業や家庭で節電が進んだほか、東日本大震災後の2度の値上げで利用者が離れ、需要が減ったのが大きい。今夏も、電力各社の見通しでは需要は減る見込みだ。

 それでも関電が原発を動かすのは、その分、火力発電所を止められるからだ。液化天然ガス(LNG)や石油などの燃料費を減らし、電気料金を下げる「原資」にする。

 関電の岩根茂樹社長は「原発の再稼働で燃料費が減った分をお返しする」と繰り返してきた。昨年4月からの家庭向け電気の販売自由化で、今年4月末時点では78万世帯が新電力会社に移った。値下げは、顧客を取り返すための「切り札」の一つだ。

 だが、関係者によると、9月にも行う家庭向け電気料金の値下げ幅は、3%前後になる可能性がある。13年の平均9・7%、15年の同8・3%の値上げ幅と比べると見劣りする。

 理由は、LNGなどの価格も連動する原油価格の下落だ。値上げ幅を計算したころの原油代は、1バレル=100ドル程度。それが今ではほぼ半額になった。火力発電所を止めた場合に浮く燃料代が減ったことで、値下げの原資があまりない。

 関電は、2回の値上げ後、原油価格の値下がりを反映し、自動的に電気料金を下げてきた。岩根社長は3月の記者会見で「上げた分くらいは、原油価格の値下がり分で下がっていると思う」と話した。再稼働後の値下げ幅がわずかでも、あまり下がっていないと思わないで欲しいとの立場だ。だが、同様にライバル各社も、燃料代が下がった分は料金を下げている。関電幹部は「大幅な値下げをすれば経営を圧迫しかねない」と否定的だが、今度の値下げが小幅なら顧客を取り戻すには力不足だ。

■新規制基準下で進む再稼働の「…

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