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 イランの首都テヘランで7日午前(日本時間同日午後)、国会と、初代最高指導者、故ホメイニ師をまつる廟(びょう)が武装集団にほぼ同時に襲撃される事件が起きた。イラン政府によると、警備員ら12人が死亡、42人が負傷した。武装集団は国会職員を人質に国会内で立てこもったが、射殺された。過激派組織「イスラム国」(IS)系のアマク通信は同日、「IS戦士が襲撃した」とする事実上の犯行声明をだした。

 イラン政府は両事件をテロと断定。テヘランでのテロは2005年6月に2人が死亡した爆弾テロ以来。イラン国内のテロで、ISが犯行を主張したのは初めて。ISの犯行が事実であれば、イランがイラクとシリアに革命防衛隊を派兵してISと戦い、ISがイランへの敵意を増幅させている事情が背景にあるとみられる。

 イラン政府の発表によると、国会を襲撃したのは4人組で、1人が自爆し、3人は射殺された。ホメイニ廟を襲撃したのは2人組で、銃を乱射し、女の服装をした襲撃犯が自爆し、もう1人は射殺された。

 アマク通信は「戦士が撮影した国会内のビデオ」と主張する動画も公開。オフィスの床に人が倒れ、複数の男が「我々が消え去るとでも思っているのか」などと叫ぶ声や銃声、警報音が聞こえる。実際に国会内で撮影されたかは不明だ。

 イランは人口約7900万人の9割がイスラム教シーア派で、スンニ派は1割の少数派。ISはスンニ派で、シーア派を敵視しており、イラクやシリア、サウジアラビア、クウェートで、シーア派のモスクや居住区を狙った爆破テロを繰り返している。

 米国の研究機関によると、イラクにあるISの地域組織は3月、イランのスンニ派に、イランの政権を攻撃するよう呼びかける動画を公開していた。この日の襲撃との関係は不明だ。(アルビル〈イラク北部〉=翁長忠雄、渡辺淳基

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