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 海上保安庁は21日、噴火で大きくなった小笠原諸島・西之島の新しい海図が完成したと発表した。今月30日に発行予定だが、実際の島はさらに拡大を続けているため、十分な役割を果たせない事態に。中島敏長官は新海図の発行前から、「さらに新たな海図をつくる」と表明した。

 西之島は東京の約1千キロ南にあり、2013年11月に噴火。もとの海図は昨年6月に削除され、白紙になっている。海保は噴火が落ち着くのを待ち、昨年10月に現地を調査し、このほど完成させた。

 ただ、島は今年4月の再噴火で、海岸線は調査時点から変わっており、船舶の安全に生かしてもらうという本来の役割を十分には果たせなくなっている。このため新海図には「地形や水深が変化しているので注意」との注釈を添えた。

 島の拡大で広がる領海と排他的経済水域(EEZ)は、海図が発行されて初めて国際的に認められる。このため中島長官は、昨年10月の調査時点の海図をいったん発行する意義はあると強調。この海図で、新たに領海となるのは東京都新宿区の約4倍の約70平方キロ。また公海約50平方キロが新たにEEZとなる。

 現在の噴火活動が落ち着けば、さらなる最新版の海図作成に着手するという。(伊藤嘉孝)