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 自民党は21日、党所属の全国会議員が参加できる憲法改正推進本部の全体会議を開き、安倍晋三首相が打ち出した9条改正について議論を始めた。自衛隊を明記するため9条改正に踏み込むことには賛成する意見が大勢を占めたが、交戦権の否認などを定めた2項削除を含む抜本改正を求める意見が噴出。とりまとめは難航も予想される。

 推進本部は東京都議選終了後の7月から8月初旬にかけて緊急事態条項の創設、参院選の合区解消、教育無償化を項目ごとに議論する方針。両院議員総会を開いて安倍首相からも説明を受けたうえで、年内に原案をまとめる日程を描く。保岡興治本部長は21日、日本外国特派員協会で講演し、「来年の通常国会が終わるまでに発議できればベスト」と語った。

 会議では冒頭、保岡氏が首相の意向に沿った形で検討を進めるための議論を促した。出席議員からは9条改正を打ち出した姿勢を評価する声が続いたものの、現行憲法の1、2項を残したまま自衛隊を明記するとした首相提案の具体論については異論が続出した。

 戦力不保持や交戦権の否認をうたった2項については、「削除して『軍』と書かなければまずい」(赤沢亮正衆院議員)とする削除論が相次いだ。党議拘束を外すべきだとの意見も出るなど議論は沸騰。9条については再度議論の場を設けることになった。憲法は各議員のこだわりが強いことに加え、内閣支持率の低下も影響しているものとみられる。(藤原慎一)