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 東京都議選(定数127)が23日、告示された。小池百合子知事が代表を務める地域政党「都民ファーストの会」と公明党などの知事支持勢力が過半数に届くかが焦点で、昨年8月からの小池都政の評価を問う選挙となる。小池氏との対立が続く自民党は第1党の維持を目指すが、学校法人「加計(かけ)学園」を巡る政府の対応などが批判される逆風の中で、安倍晋三首相の政権運営も問われる。7月2日に投票、即日開票される。

 小池氏は23日午前、渋谷区で第一声を上げ、「古い議会を新しい議会に変えるチャンスがやってきた。忖度(そんたく)の政治、見える化どころか隠す、そんな古い議会はもういらない」と訴えた。

 念頭に置くのはこれまでの自民中心の議会だ。小池氏は昨夏の都知事選以降、自民都連に対して「(運営方針が)ブラックボックスだ」などと批判。知事就任後、2020年東京五輪・パラリンピック開催経費や築地市場問題の見直しを次々に掲げ、主導権を握ってきた自民との対立を深めた。五輪や市場問題の論戦で成果を強調し、公明党や地域政党「東京・生活者ネットワーク」とも協力して自民と全面対決する。

 自民は前回、安倍政権への高い支持率を追い風に59人全員が当選したが、今回は注目度の高い小池氏の登場で様相が一変。さらに加計学園問題や国会での「共謀罪」法の採決強行などもあり、内閣支持率が下がる中での選挙となる。

 高村正彦副総裁は武蔵野市で、都民ファーストを念頭に「知事の決めたことを尊重するなどという公約の集団がいると、(議会が首長をチェックする)二元代表制を根本からおかしくする」と訴えた。安倍首相は23日、訪問先の沖縄県糸満市で記者団に、都議選について「都民に身近な政策についてしっかり訴えていくことで、一人でも多くの候補者の当選を目指したい。自民党都連を中心に戦いを展開していく」と語った。

 今年最大の選挙だけに大きく退潮するようなことがあれば安倍首相の求心力を下げかねず、憲法改正に向けた動きなどにも影響する可能性がある。23日には麻生太郎副総理ら多くの閣僚・党役員も応援に入った。

 公明党は、小池氏と対立する自民との連携を断ち、都民ファーストとの協力にかじを切った。支持団体の組織票にとどまらず、小池氏との親密さをアピールして無党派層の取り込みも狙う。山口那津男代表は23日、JR目黒駅前で「小池知事から申し入れを受けて都民ファーストの会と協力を結んだ。勝たせていただき、東京改革の先頭に立たせてほしい」と訴えた。

 党内には国政と都政で自公関係がねじれ、今後の国政選挙に悪影響を及ぼすことを懸念する声もある。

 民進党の蓮舫代表は中野区で「都政はドンと呼ばれる人が牛耳っていた。今の国政とそっくりではないか。加計学園の問題、安倍首相はなぜ黙っているのか」と政権批判を繰り広げた。党勢が衰えるなか、今年に入って党の都議は18人から7人に減った。結果によっては、東京が地元の蓮舫氏の進退が問われる可能性がある。

 共産党の志位和夫委員長はJR新宿駅前で「小池知事は築地市場の豊洲移転を中止し、築地を営業しながら再整備する道を真剣に協議すべきだ」と演説。生活者ネットは待機児童ゼロなどを主張している。

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 東京都議選(定数127)の全42選挙区の立候補届け出は23日午前8時半に始まり、午後1時現在で258人が届け出た。計253人が立候補した2013年の前回を5人上回っている。都選挙管理委員会によると、22日現在の有権者数は1126万6521人で、前回の告示前日より48万9190人増え、都議選では過去最多となった。

 現有57議席の自民党は、全候補が当選した前回を1人上回る60人を公認。都議会第1党を維持したい考えだ。現有22議席より1人多い23人を立てる公明党は7回連続の全員当選を目指す。前回8議席から17議席に躍進した共産党は37人を擁立。民進党は昨年11月以降に公認した41人中16人が離党届を出し、公認は23人にとどまる。

 都民ファーストの会は現有6議席ながら、代表の小池百合子都知事への高い支持を背景に50人を公認。これに推薦する無所属11人、選挙協力する公明と東京・生活者ネットワークの候補を合わせた計88人で過半数の確保を目指す。

 現有1議席の日本維新の会は4人、現在議席のない社民党は1人を擁立する。

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