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 藤井聡太四段(14)が将棋を始めたのは5歳の夏。まだ字が書けなかった藤井四段に代わり、母親の裕子さん(47)が毎回、自宅近くの将棋教室に付き添い、教わった将棋の格言や詰将棋の手順を大学ノートに書き留めた。負けて大泣きする藤井四段をなだめ、将棋盤から引きはがすのも、裕子さんの役目だった。

 裕子さんによると、小学生のころは人前に出ることが苦手で恥ずかしがり屋。一方で、自分がこうと思ったら貫き通す頑固な一面もあったという。対局を前にした24日、裕子さんは「小さいころは(大会で)いつもいいところで負けているイメージ。勝負どころで弱いと思っていた。成長を感じる」と話した。

 連勝続きにも、「家族はすごく盛り上がっているわけではない」という。「これだけ騒がれると、自分の方が『負けちゃいけないのかな』と変にプレッシャーを感じる。だが、本人も言うように連勝自体がたまたま。本人は連勝について何も言わないので、そっと見守りたい」

 藤井四段は自宅で新聞を読んでも、自身の報道については一切見ない。朝起きるのが苦手な、普通の中学3年生だという。

 裕子さんは「本人が思うように指せて、結果が出ればいいなと思う。これからは、勢いだけではどうにもならない。本当にどこまでできるのか、楽しみでもあり、怖い部分もある」と話した。(滝沢隆史)