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 東芝の経営危機を招いた米原発子会社ウェスチングハウス(WH)による米原発建設会社の買収を巡る訴訟で、米デラウェア州最高裁は27日、WHの敗訴を言い渡した。WHは買収額を事後的に見直そうと会計調査などを求めたが、退けられた。買収時の見通しが極めて甘かったことが司法の場で認定された。

 訴訟は、米エンジニアリング大手CB&Iとの間で争われた。WHは2015年末、CB&Iから原発建設子会社CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)を0ドルで買収した。その後、S&Wの債務が、買収時の見積もりよりもはるかに巨額であることが判明。WHは、損失約20億ドル(約2200億円)をCB&Iに穴埋めしてもらおうと、独立した会計士がS&Wの過去の会計処理を調べることを求めたが、判決は契約の仕切り直しになるとして認めなかった。

 WHは3月に米連邦破産法の適用を申請しており、東芝の連結対象から外れている。東芝はWHの破綻(はたん)に伴い、17年3月期に1・3兆円の損失を計上する見通しで、東芝によるとWHの敗訴が確定しても業績への影響はないという。

 S&Wはもともと、WHが08年に米国で受注した原発4基の建設を請け負っていた。しかし、11年の東京電力福島第一原発事故を受けた安全規制強化で工期やコストが大幅に増加。その分担を巡ってWHは電力会社やCB&Iと訴訟合戦になり、CB&IからS&Wを買収することで事態の打開を図ったが、逆に巨額の損失を背負い込むことになった。(ニューヨーク=江渕崇)

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