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 中南米最大の左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)が27日、コロンビア政府との和平合意に基づき、戦闘員約7千人の武装解除を終えた。半世紀にわたる武力闘争に終止符を打つ歴史的な節目だ。銃を捨てた戦闘員の多くは一般市民として社会復帰し、FARCは政治政党に生まれ変わる。ゲリラの一時居住区を訪れると、将来への希望と不安が交錯していた。(コリナス=田村剛)

 「銃を手放した時は正直少し寂しかった。19年間ずっと一緒だったから」。同国南部グアビアレ県のコリナス。全土に26カ所あるゲリラの武装解除のための一時居住区の一つだ。ダマリス・マルティネスさん(32)は、愛用の自動小銃を国連派遣団に引き渡した気持ちをそう振り返った。

 貧しい農村に生まれ、13歳でFARC戦闘員になった。和平の最終合意直前の昨年9月、記者が別の野営地で出会った時には戦闘服に身を包み、自動小銃や手投げ弾で武装していた。今はスマートフォンを持ち、米クロックス社のサンダルを履く。「私たちはこれから普通のコロンビア人に生まれ変わる」と言う。

 密林で野営するマルティネスさんのテント内には、国連派遣団の前で武装解除を誓った証明書が旅行カバンの中に大切にしまわれていた。この証明書があれば、刑事罰を免除され、社会復帰に向けた支援を受けられる。「社会で自分に何ができるかわからない。学校に行って、貧しい人を助ける仕事がしたい」

 朝夕に行われる点呼や上官の命令による仕事など、これまでの規律は今も残っている。だが、以前に比べると大幅に緩やかになった。だんらん用のテントでは自由にテレビが見られるようになり、個人のテントからは夜でも電気の明かりやラジオの音がもれる。

 かつて息を殺して敵の動きを警戒していた生活が終わり、次々と新しい命も誕生している。戦闘員約500人が暮らすこの野営地だけですでに15人の赤ん坊が生まれ、18人の妊婦がいる。今月7日に長男が生まれたアンジ・ベルトランさん(29)は「子どもはこの国の未来。武器を使わなくてもよい時代がずっと続いてほしい」と話した。

 野営地の隣では、新生活を始める住宅の建設や畑の開墾も進む。学校や図書館もつくられる予定で、希望者はこの場所にとどまって農業や酪農で生計を立てる計画という。12歳で戦争孤児となり戦闘員になったジョニー・オルテガさん(33)は期待を語った。「敵を殺す生活から、子を育て種をまく人生が始まる」

■和平プロセス…

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