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 「私が優しくて心地いいものを作ると思うかい? これまでの作品を見れば分かるだろう。残酷で血まみれなのが好きなんだよ」

 透明人間になった科学者が残酷な犯罪を重ねる映画「インビジブル」(原題:Hollow Man)公開時の2000年9月、ポール・バーホーベン監督にインタビューした時のお言葉です。実はこの映画のことは「hollow movie」(カラッポな映画)と言い放つほど嫌いらしいのですが、「優しくて心地いい」より「残酷で血まみれ」を好むのは相変わらず。仏の名優イザベル・ユペールさんを擁した8月25日公開の最新作「エル ELLE」でも、エレガントな文芸の薫りと酸鼻な犯罪と濃厚なエロティック・サスペンスを混ぜ合わせ、タガが外れてゆがんだ人間たちを過激に痛快に描き出します。

 来年80歳になる人とはとても思えぬパワフルさを映画から感じたので、「フランス映画祭2017」の関連イベントとして6月24日に東京・渋谷の映画美学校で開催されたバーホーベン監督によるマスタークラスを聴いてきました。「エル ELLE」の話も出ましたが、中心は、殉職した警官マーフィがサイボーグ刑事となって巨悪を討つ「ロボコップ」(1987年)と、巨大昆虫型生物と人類の死闘を描いた「スターシップ・トルーパーズ」(97年)。残酷、過剰、悪趣味な作品世界を熱く語る中に、鋭い識見と優しい気遣いも見えたりして、楽しいお話でした。まずは、オランダ生まれの監督が初めて米国で撮った「ロボコップ」から。

 「『ロボコップ』は、初め断っ…

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