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 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題で引責辞任した前防衛相の稲田朋美氏が31日、防衛省で離任式に臨んだ。稲田氏は幹部職員らを前に、「国民の負託に応えるため、風通しの良い組織文化を醸成し、一層連携強化を図り、防衛省・自衛隊が一致団結し、いかなる困難な状況にも対応できるようにしてもらいたい。心からそう願っている」と述べた。

 稲田氏は離任式のあいさつで、日報問題について「防衛省・自衛隊への国民の信頼を揺るがし、国内外の現場の隊員の士気を低下させかねないという点で極めて重大かつ深刻なものだった」と言及。「今般問題のあった点を徹底的に解明し、危機感を持って再発防止策をしっかり実施していかなければならない」と強調した。

 稲田氏は28日の記者会見で日報問題の特別防衛監察の結果を公表し、辞任を表明した。ただし、監察結果では、稲田氏が陸自で日報データが見つかったという報告を受けていたかという最大の焦点についてあいまいな認定にとどまり、稲田氏は自身の「疑惑」を残したままの退場劇となった。

 稲田氏の後任は岸田文雄外相が兼務。稲田氏は離任式後、記者団に対し、自身の辞任と同じ日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、岸田氏が対応したことに触れ、「(岸田外相に)本当に感謝している。万全の体制で臨んでくれたと思っている」と述べた。

 稲田氏は「蛍の光」が流れる中、職員から花束を渡され、「皆さんに会えて本当に良かった」と語ると、笑顔で車に乗り込み、手を振りながら防衛省を去った。(相原亮)