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 獄中で末期の肝臓がんと診断された中国の著名人権活動家、劉暁波(リウシアオポー)氏(61)に対し、中国当局が6月末、投薬治療をしていることを明らかにした。この内容を示す動画などもネット上で公開された。劉氏夫妻の海外出国を拒否して批判を浴びているため、当局が「適切な対応」をアピールしているとみられる。

 劉氏が入院する病院がある遼寧省瀋陽市の司法局は先月30日、劉氏の治療状況を公表。抗がん剤治療中とし、専門医が抗がん剤の副作用を減らすため漢方薬も併用するよう提案。劉氏の妻劉霞(リウシア)氏(56)が同意し、医師に感謝したと説明した。

 ほぼ同時期に、ネット上には治療にあたる専門医が同29日、病院内で劉霞氏らに直接説明する動画がアップされた。医師は「毎日方針を検討し、投薬量を調整している。現在は順調だ」と語り、劉霞氏の弟が医師らに頭を下げる場面が映っている。家族の同意を得て適切な治療をしていることを示すため、当局が意図的に外部に出したようだ。

 また、病院内で劉暁波氏に劉霞氏が食事をさせている最近撮影したとみられる写真もSNSを通じて広まっている。支援者からは「治療が順調で食事がとれる状態なら、海外への移動も可能なはずだ」との声が上がっている。(北京=延与光貞)