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 「浪速のジョー」と呼ばれたボクシング元世界王者の辰吉丈一郎さん(47)の友人らが集まり、現役続行を応援するためのチーム「Project Joe」(プロジェクト・ジョー)を結成した。辰吉さんは2009年を最後にリングから遠ざかっているが、今も現役にこだわり、練習を続けているという。最初の一歩として、辰吉さんの近況を伝えるウェブサイトを作るために、3日から朝日新聞社のクラウドファンディング「A-port」で支援を募り始めた。

 朝日新聞の過去の記事や日本プロボクシング協会の世界チャンピオン・アーカイヴスなどによると、辰吉さんは中学卒業と同時に大阪帝拳ジムに入門し、1989年9月に19歳でプロデビュー。91年には、国内最短記録(当時)の8戦目でWBC世界バンタム級王座を獲得した。目の疾患などで一時は引退の危機に追い込まれたが、97年には3度目(暫定含む)の世界王座奪取に成功した。

 元王者に与えられる日本ボクシングコミッション(JBC)の例外規定で定年の37歳を超えても試合を続けたものの、2008年9月に日本のプロライセンスが切れた。09年のタイでの試合が、最後の試合となっている。

 「Project Joe」代表で、都内で会社経営をしている山本昭三さん(46)は、辰吉さんの中学時代の同級生。卒業後も交流が続いていた。16年、阪本順治監督の映画「ジョーのあした 辰吉丈一郎との20年」が公開されると、辰吉さんが上京する機会が増え、東京にいる山本さんと会って話すことが多くなった。「もう1回世界をとれるような練習をしている」という辰吉さんの言葉を聞いたり、片道1時間以上かけてジムに通う姿を見たりしているうちに、「辰吉丈一郎をもう一度リングに立たせたい」という思いが強くなっていったという。

 山本さんは賛同してくれるカメラマンや映像監督、ライターらに呼びかけ、「Project Joe」を結成。「まずは今の情報を発信することで、辰吉が現役であることを知ってもらおう」と辰吉さんの情報を伝えるウェブサイトを立ち上げることにした。辰吉さんのライセンスは既に失効しており、日本でプロボクサーとして試合をすることは現時点ではできないが、山本さんは「私たちは辰吉が不可能と思われたことに挑戦し、覆す姿を見てきた。その辰吉は、今も本気で世界チャンピオンを目指している。全国にいるファンに情報を伝えていくことで、事態を大きく動かす力にしていきたい」と話している。

 計画では、10月末まで朝日新聞社の「A-port」でクラウドファンディングを実施し、18年2月にサイトを開設する予定。その後は月2~3回程度のペースで、辰吉さんの近況を報告していくという。アドレスは、https://a-port.asahi.com/projects/joewoakiramenai/別ウインドウで開きます