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 NHKは4日、今年秋に予定しているテレビ番組のネット同時配信試験で、地域ごとに見られる放送局を限定する「地域制限」と、テレビを持たず受信契約をしていない人向けの配信をする意向を明らかにした。どちらも民放各社がNHKに要望していた。

 NHKが同日開かれた総務省の有識者会議で説明した。地域制限は、GPSの位置情報などで利用者が今いる地域を特定し、その地域の放送局が流す番組をネット配信する。民放ラジオのネット配信サービス「ラジコ」で実現しており、地方ごとに違う番組やCMを流す民放が同時配信を行うためには不可欠な技術だ。

 NHKの試験配信は2015年から毎年行われている。3回目の今年は数千~1万人を対象に最大3カ月間する予定で、2地域で初めて地域制限を行う。普段テレビを見ていない人がスマホなどで番組配信を見るかどうかを確かめるため、NHKと受信契約をしていない人も初めて対象に含める。

 民放は試験結果をもとに同時配信の採算性を見極める考えだ。一方、有識者会議は民放キー局の代表も参加してNHKの同時配信を制限している放送法の改正を話し合っており、NHK側には民放の要望に応じることで合意を得やすくするねらいもあるとみられる。(上栗崇)