【動画】大分県日田市小野では、山肌が大きく崩落した=横田千里撮影
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 九州の記録的な大雨は6日も北部の福岡、大分両県を中心に降り続き、他県にも拡大した。福岡、大分両県では6人の死亡が確認された。一方、両県によると、行方不明者や連絡が取れない安否不明者は計19人。気象庁は両県に出していた大雨特別警報を6日午後2時すぎに解除したが、雨は7日夜まで断続的に降る見通しで、さらに警戒を呼びかけている。

 総務省消防庁によると、広範囲で川の氾濫(はんらん)や土砂崩れなどによる道路の寸断、停電、電話の不通などが生じている。被災地には山間部の集落もあり、被害の全容把握が困難な状況が続いている。

 福岡県朝倉市によると、6日午前9時15分ごろ、杷木(はき)地区の赤谷川近くで、市内に住む藤本哲夫さん(66)の遺体が見つかった。

 甘木・朝倉消防本部によると、朝倉市宮野で男性(70)が、朝倉市山田では倒壊家屋から男性(87)とその妻(86)とみられる男女がいずれも心肺停止の状態で見つかり、県警から市災害対策本部に死亡を確認したとの連絡があったという。

 また、朝倉市黒川馬場では3人が生き埋めになっているとの情報があり、消防団が救出活動をしている。

 大分県警などによると、大分県日田市小野で午前10時ごろ、3人が土砂崩れに巻き込まれ、消防団員の山本岳人(たけと)さん(43)が死亡し、68歳と79歳の女性2人が負傷。また、連絡が取れなくなっていた日田市の男性(79)の遺体が市内の川で見つかった。

 福岡県によると午後6時現在、朝倉市で1人、東峰(とうほう)村で3人が行方不明となっており、水害に巻き込まれた可能性が高いとみられる。大分県によると午後9時現在、日田市の60~70代の15人と連絡がつかないが、大雨に巻き込まれたかどうかは分かっていない。

 菅義偉官房長官も6日夕の記者会見で、安否不明をめぐる110番通報が寄せられ、約20件については安否確認ができていないと述べた。多くは福岡県内からの通報という。

 総務省消防庁のまとめでは、九州での避難指示(緊急)の対象は一時、福岡県で16万9459世帯39万9880人、大分県で1万2651世帯4万33人、熊本県で315世帯754人の計約18万世帯44万人にのぼった。大雨特別警報の解除を受け、多くの地域で解除された。

 住民の孤立も各地で相次いだ。6日早朝から陸上自衛隊などが救助活動を始めたが、土砂崩れなどで道路が寸断され、難航している。

 東峰村では4地区計680人が一時孤立した。6日夕までに自衛隊員らが歩いて現地に入ったが、車両の通行ができず身動きが取れない状況が続いている。朝倉市では6日午後7時45分現在、3地区193人が孤立している。

 また、熊本県によると、南小国町の4地区で住民が一時孤立した。

 一方、朝倉市の道路をパトロール中に連絡がとれなくなった福岡県職員3人は無事が確認された。

 JR九州によると、日田市で久大線の橋(長さ80メートル)が流されたのを確認した。午後11時現在、久大線など5路線の一部で運転を見合わせている。

 九州電力によると、6日午後11時現在、福岡、大分両県の計3100戸で停電している。