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 演劇や音楽や、写真。自分が大好きなこと、得意なことで一番を目指したり、自分を表現したりする姿、かっこいいです。どんな壁が立ちはだかっても、諦めずに全身全霊を注げる人が選ばれ、集まったのが総文祭。青春ですね!

 私の高校時代は、AKB一色でした。文化祭にもなかなか出られなくて、残念だったな。でも、私にも目標がありました。俳優になるという小さい頃からの夢です。小学生の頃から、演劇やミュージカルが大好きで、何度も何度もオーディションに挑戦し続けてきました。東日本大震災で一度はかなわないかもしれないと思ったけれど、少しずつ前に進んでいます。

 仙台市の自宅で震災にあったのは、オーディションの3日前。家はぐちゃぐちゃで、公衆電話に2時間並び、事務所に電話しました。「無事です。受けたいけれど、無理です」。事務所からオーディション延期の知らせを聞いたときは、本当にうれしかったです。

 AKBのメンバーとして初めて、被災地を巡ったのは2011年11月。東京に引っ越した自分は「ふるさとを捨てた」と思われるのではないかと足を踏み入れるのが怖かった。「おかえりー」と声をかけてもらって、私ががんばる理由はこの場所があるからなんだと思うようになりました。

 それからも、私にはずっと「被災地の子」というイメージがつきまといます。望んで背負ったことだから仕方ありません。ドキュメンタリーにもすすんで出演しました。本当は、面白いことをして、人を笑わせたかった。はじけたかった。でも、不謹慎のように思えて、自分を押し殺していたんだろうなと思います。

 その頃、テレビ番組で漫画を全力で音読する企画があって、好きなようにやってみたら、東北の子から「面白かったよ」って言われ、道が開けました。ふるさとを思う気持ちも、思いっきり青春を楽しみたい気持ちも、どちらもうそじゃない。どちらも私。昨年、AKBを卒業し、俳優になるという夢を再び追いかけています。

 写真の勉強も始めました。被災地の写真を撮って、インスタグラムにのせることもあります。私は宮城の子だから、被災地を背負う。でも、やってみたいことも諦めない。未来のために、できること、全部やりましょう! それが高校時代の青春ってもんです。(構成・江戸川夏樹、撮影・関口達朗)

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 いわた・かれん 1998年、宮城県生まれ。2011年、AKB48第12期研究生オーディションに合格。16年にAKB卒業。映画「殿、利息でござる!」やブロードウェーミュージカル「フットルース」などに出演。県の復興情報ポータルサイトで「いわたかれん復興フォト」を連載中。

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