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 昨年7月26日、障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)で19人が殺害され、27人が負傷した事件をめぐり、殺人など六つの罪で起訴された植松聖(さとし)被告(27)の裁判員裁判について、横浜地裁は、氏名や住所などを伏せるよう申し出ていた被害者を匿名にして公判を開くと決定した。

 刑事訴訟法によると、氏名、住所などの「被害者特定事項」が明らかになることで被害者や遺族らの「名誉または社会生活の平穏が著しく害されるおそれがあると認められる」場合は、裁判所は公開の法廷で氏名などを伏せることができる。被害者側が、検察官を通じて裁判所に申し出る仕組みだ。

 関係者によると、今回の事件の被害者側の意向を受け、地裁が氏名などを法廷で明らかにしないで審理することを決め、6月に横浜地検が被害者側に伝えたという。

 横浜地裁は「非公開の手続き中なので回答できない」としている。

 この事件では、神奈川県警も一部を除いて被害者の氏名や住所を公表していない。横浜地検も、植松被告を起訴した際、被害者名などを明らかにしなかった。

 裁判は開始時期のめどが立っておらず、初公判は来年以降になるとみられる。(古田寛也)