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 東京慈恵会医科大学病院(東京都港区)で、男性患者が肺がんの疑いを指摘する画像診断結果を見落とされ、その後死亡した問題で同病院は20日、ほかにも患者5人についてがんなどの見逃しがあったとする報告書を公表した。

 男性患者は2015年10月にCT検査を受け、肺がんの疑いがあると書類に記載されていた。だが情報共有されず、16年10月に再び検査を受け肺がんが判明した時には、治療困難な状態になっていた。男性患者は今年2月に死亡。同病院は3月に外部の専門家を交えた委員会を設置し、原因の調査と再発防止策の検討をしていた。

 報告書によると、患者5人は4カ月から3年間、CT検査や組織検査で肺がんや胃がんなどの疑いがあったにもかかわらず、見逃されていた。

 報告書は「診療情報が治療にいかされず患者の病状悪化を招くことは明らかな医療事故。診療情報の確認不足という人為的な単純ミスだ」と指摘。再発防止策として、情報共有の司令塔となる部署の設置や、検査結果を患者側に書面で渡すことなどを提言している。同病院は24日に記者会見を開き、改善策などを説明する。