南彰
「怪文書」と切り捨てようとした官房長官。「神の見えざる手」を引き合いに出して根拠を示さない担当相。加計(かけ)学園の獣医学部新設をめぐる審議で、14時間もの空費を招いたのは安倍政権の中心人物たちだった。内閣支持率が急落するなかで迎える閉会中審査。政府は説明責任を果たせるのか。
「出元も分からず、信憑(しんぴょう)性も定かでない。だから怪文書みたいな文書だということを申し上げたんです」。5月22日の参院決算委員会。菅義偉官房長官は、共産党の小池晃氏から文部科学省作成の文書を「ちゃんと調査してください」と問われて開き直った。
「答える立場にない」などと言い放つ政府側を相手に、文書にある事実関係を追及した小池氏がこの日、空費させられたのは約8分間だった。
加計学園の獣医学部新設計画で、担当の内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」と言われたなどと記した文科省の文書の存在を朝日新聞が特報したのは5月17日。菅氏は同日の記者会見で「怪文書みたいな文書」と論評し、政府は半日間調べただけで「文書は確認できなかった」と結論付けた。国会では松野博一文科相らも菅氏に追随し、「内容をコメントする立場にない」との答弁を繰り返した。
支持率が下がるなかで政府が再…
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