聞き手・大久保貴裕
――首相や官房長官の在任中たびたび天皇陛下と面会されました。どのようなやりとりをしたのですか。
「小泉(純一郎)内閣で官房長官を務めた時から、諸懸案のご報告で参内した際、陛下から世の中の動きなどについて質問もあった。皇居内の個室に置かれた小さなテーブルで対面し、時には30分近く2人きり。大変緊張した。世の中のどの話題も陛下は大変勉強されている様子だった」
「臓器移植のあり方が議論されていた時に、『どう思うかね?』と意見を求められ、『臓器の売買などを防がなくてはいけません』とお答えした。陛下の関心事項は事前に伝えられず、突然の問いかけに戸惑ったこともあった」
――憲法で天皇は国民統合の象徴である一方、「国政に関する権能を有しない」とされています。首相にとって天皇はどのような存在ですか。
「陛下の存在は大きく、絶対的…
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朝日新聞官邸クラブ