聞き手・二階堂友紀
――2009年、習近平(シーチンピン)・中国国家副主席(当時)による天皇陛下への特例会見で批判を受けました。
「天皇陛下のご健康には気をつけなければならないが、隣国の次のリーダーがどうしても会いたいというなら、杓子(しゃくし)定規にルールを当てはめず、特例として会見を認めるべきだと考えた。会見をめぐり日本が配慮してくれたという思いがあるかどうかは、習体制になった後の日中関係のスタートにも影響を与えたはずだ。習氏からはその後、2人で食事をした時に感謝を伝えられた。結果的に正しかったと信じている」
――憲法は天皇の国政関与を禁じています。政治利用とみられる行為は慎むべきではありませんか。
「純粋に国益を考えた結果で、政治利用という発想はなかった。当時の小沢一郎・民主党幹事長が『陛下ご自身に聞いてみたら、会いましょうと必ずおっしゃると思う』などと述べたのは行き過ぎだったかもしれない。しかし、習氏との会見は、平和を願う陛下が象徴天皇として行ってきた公的行為の方向性にも合致していたのではないか」
――当時、野党だった自民党は、民主党政権の対応を強く非難しました。
「自民党政権でも同じ判断をし…
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