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 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題をめぐり、安倍晋三首相は24日、衆院予算委員会の閉会中審査で「(学園の加計孝太郎理事長と)学生時代からの友人だが、働きかけや依頼は全くなかった」と語り、自身の関与を改めて否定した。首相の意向をもとに早期の対応を迫られたと前川喜平・前文部科学事務次官に名指しされた和泉洋人・首相補佐官も参考人として初めて出席し、指摘を否定。前川氏の主張と真っ向から対立した。

 首相が国会で答えるのは、通常国会閉会直後の先月19日の記者会見で「真摯(しんし)に説明責任を果たしていく」と述べてから初めて。

 首相は冒頭、「私の友人が関わることであり、国民から疑念の目が向けられることはもっともなことだ。今までの答弁で足らざる点があったことは率直に認めなければならない」と反省の弁を述べた。

 そのうえで「(加計氏から)時代のニーズに合わせて学部新設に挑戦していきたいという話は聞いたことがあった」と認めたが、加計氏とのゴルフや会食の費用については「何か頼まれてごちそうされたことは一切ない」「私のプレー代は全て私が払った」と話した。また、今年1月に加計学園に事業者が決まるまで「(計画を)知りうる立場にはあったが、(内閣府から)具体的な説明はなかった」と答えた。

 一方、和泉氏は「昨年9月、『総理は自分の口からは言えないから、私が代わって言う』と言われた」と前川氏が証言していることについて、「こんな極端な話をすれば記憶に残っている。そうした記憶は全く残っていない。従って言っていない」と語った。ただ、前川氏との面会自体は認め、「首相から常々『岩盤規制改革を全体としてスピード感を持って進めるんだ』と聞き、『スピード感を持って取り組むことは大事だ』ということは申し上げたかもしれない」と述べた。

 これに対して、前川氏は「9月9日に和泉氏に(官邸に)呼び出され、『総理は自分の口から言えないから』という言葉を聞いて、これは加計学園のことであると確信した」と改めて証言。文科省の内部文書で首相の意向を同省側に伝えたと記された首相側近の萩生田光一・官房副長官は、「私が総理から指示を受けたり、文科省に指示したりしたことはない。開学時期に言及したこともない」と自身の関わりを否定した。

 柳瀬唯夫・経済産業審議官は、首相秘書官だった2015年4月、首相が国家戦略特区での獣医学部新設を表明する前に愛媛県今治市の職員と首相官邸で面会していたのではないかと指摘され、「記憶はございません」と繰り返した。

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の日報問題で、首相は稲田朋美防衛相の罷免(ひめん)を求められたが、「日報問題について徹底的な調査を行い、再発防止で責任を果たしてもらいたい」と述べた。

 自民党の小野寺五典氏、民進党の大串博志氏、今井雅人氏の質問に答えた。(南彰)

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