拡大する写真・図版 現光寺の十一面観音坐像(国重要文化財)。引き締まった腰などの作風から鎌倉時代の作とみられる=京都府木津川市、佐藤慈子撮影

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 古都に伝わる文化財を披露する秋の「京都非公開文化財特別公開」の概要が25日、主催の京都古文化保存協会から発表された。11月1~12日(一部異なる)に、京都府内の社寺など24カ所が参加。府南部の南山城地域に伝えられてきた古仏が多数公開されるのが見どころの一つだ。朝日新聞社が特別協力する。

 木津川市の現光寺(げんこうじ)では、金色の十一面観音坐像(ざぞう、国重要文化財)が公開される。ヒノキの寄木造(よせぎづくり)で像高74センチ。鎌倉時代前期(13世紀)の作だ。すべての方角に救いの目を向けることを象徴する頭上の十一面も含め精彩に富んだ表情や、引き締まった腰、しなやかに流れる衣紋の表現が美しい。立像(りゅうぞう)が多い十一面観音には珍しい坐像の作例で、観音の聖地の補陀落(ふだらく)山上に座す姿を表すともいわれる。

 南山城地域のほかの公開場所は大智寺(だいちじ)▽西念寺(11日まで)▽海住山寺(かいじゅうせんじ、10月28日~)▽常念寺=以上木津川市▽常念寺=精華町▽酬恩庵(しゅうおんあん、一休寺)=京田辺市。ほかの地域は、上賀茂神社▽北野天満宮▽大将軍八(だいしょうぐんはち)神社▽報土寺(ほうどじ)▽冷泉家(れいぜいけ、2~5日)▽清浄華院(しょうじょうけいん、1~5日)▽廬山寺(ろざんじ、3日午後休止)▽下鴨神社▽法然院(1~7日)▽知恩院三門▽霊源院▽泉涌寺(せんにゅうじ)本坊(4日休止)▽法性寺(ほっしょうじ)▽東寺講堂・五重塔(10月28日~)=以上京都市▽石清水(いわしみず)八幡宮▽正法寺(しょうぼうじ)▽松花堂(しょうかどう)庭園・美術館=以上八幡市。

 拝観料は原則、1カ所大人800円、中高生400円。泉涌寺は別途入山料500円必要。詳細は協会ホームページ(http://www.kobunka.com別ウインドウで開きます)。問い合わせは協会(075・754・0120)へ。

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 特別公開の拝観料収入は、文化財の修理や保存に役立てられています。(久保智祥)