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 イタリア政府は28日の閣議で、北アフリカのリビアからボートなどで地中海を渡り欧州を目指す移民・難民の流入を阻止するため、リビア沖へ伊海軍の船艇を派遣することを承認した。リビア沿岸警備隊の支援にあたる。ジェンティローニ首相は、来週にも議会の承認を求める方針だ。

 ジェンティローニ氏は26日、リビアのサラージ暫定首相とローマで会談。サラージ氏から、密航船を阻止するため、リビア沖への船艇派遣の要請を受けたと明らかにした。リビア領海内での活動を視野に入れるが、リビア側から反発も出ている。伊側は拿捕(だほ)した密航船の移民・難民をリビアへ戻すことを望んでいるとみられるが、国連などはリビアは安全ではないとしており、実行されれば批判が出そうだ。

 国際移住機関(IOM)によると、今年に入ってから地中海を密航してイタリアにたどり着いた移民・難民は約9万3千人で、昨年同時期より約5千人増加した。転覆事故も絶えず、2200人以上が死亡している。欧州各国が新たな難民受け入れを渋る中、イタリアは増え続ける移民・難民への対処と、密航ビジネスへの対策に苦しんでいる。来春までに行われる伊総選挙でも主要争点の一つになるとみられ、政府は頭を悩ませている。(ローマ=山尾有紀恵)

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