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 長野県内の運送会社に勤務するトラック運転手の男性社員(当時43)が突然死したのは長時間労働による過労が原因だとして、長野労働基準監督署(長野市)が労災認定したことが31日わかった。遺族側代理人の川人博弁護士が記者会見して明らかにした。認定は8月24日付。

 男性は信濃陸送(長野県千曲市)に勤務し、コンビニ店への飲料や菓子、雑貨などの商品の配送を担当していた。今年1月6日、配送先の店の駐車場で倒れ、急性大動脈解離で亡くなった。

 川人氏によると、長野労基署は、発症前1カ月間(2016年12月7日~17年1月5日)の時間外労働が約114時間で、「過労死ライン」とされる月100時間を超えていたと認定。発症前6カ月のうち5カ月で100時間超の時間外労働があったことも認めた。男性は物流センターで荷物を積んで7店舗ほどを回る行程を、日中から翌日未明にかけての勤務時間内に2回繰り返していた。店ごとに決められた到着時刻に遅れないよう、出発時刻を早めたり、休憩時間を削ったりして長時間労働が常態化していたという。

 信濃陸送は朝日新聞の取材に対し、「真摯(しんし)に受け止め、社員の労働時間の短縮に取り組む」とした。男性への未払い残業代が約200万円あるといい、遺族に支払う考えだという。

 政府が導入を目指す残業時間の罰則付き上限規制では、運送業は適用を5年間猶予される。川人氏は「政府の姿勢は過労死を放置し、助長するもので納得できない。この異常な状況を一日も早く改善するべきだ」と訴えた。(村上晃一)