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 「総長が寄付金を集めます」。名古屋大学は財政基盤を強化するため、総長直轄の専門組織「ディベロップメント・オフィス(DO室)」を立ち上げた。国立大への運営費交付金が減る中、松尾清一総長みずから積極的に資金を集めるという。

 1日に新設されたDO室には専従の課長級職員2人を含む10人のスタッフを配置。学生の奨学支援や留学支援などに活用される名古屋大学基金と、その中でも特定の支援事業に活用される特定基金への寄付を募る。名大ではこれまで、広報渉外課が兼務で担ってきた業務だ。

 周年事業といったイベントに合わせた募金活動や潜在的な寄付者探し、卒業生との関係構築、維持も担う。海外の大学で使われている「ディベロップメント・オフィス」という名称を使うことで、名大で学んだ留学生にも関心を持ってほしいという。

 松尾総長も寄付金集めにひと肌脱ぐ予定だ。DO室の木村彰吾室長は「米国の有力研究大学では資金集めが学長や総長の重要な職務。トップの関与が募金活動の成否に影響すると言われる。総長も企業に出向くなどして率先して取り組む意向です」と説明する。

 国から国立大に支給され、自由に研究に分配できる運営費交付金の予算額は、国立大が法人化した2004年度から約1割減った。松尾総長は「大学の機能をもっと拡大して、社会・人材貢献をするには財政基盤の強化は必須。この組織をどんどん発展させていきたい」と話している。(浦島千佳)