真野啓太、辻村周次郎
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浦上天主堂で開かれた追悼ミサ。信徒たちが祈りを捧げた=9日午前6時26分、長崎市、福岡亜純撮影
長崎に原爆が投下され、9日で72年。原爆で壊滅的な被害を受けた長崎市の浦上天主堂では9日早朝から、原爆の犠牲者を追悼するミサが開かれた。信徒ら約200人があの日を思い、静かに手を合わせた。ナガサキでは各地で追悼行事が開かれ、終日祈りに包まれる。
午前6時に始まったミサ。聖堂にはオルガンの荘厳な音が響きわたった。
《谷川の水を求めて あえぎさまよう 鹿のように》
そんな聖歌の歌詞や神父の言葉に耳を傾け、涙をぬぐう人の姿もあった。
ミサに訪れた被爆者の深堀繁美(しげみ)さん(86)は戦前から教会の近くに住む。72年前は動員先にいて無事だったが、原爆で亡くしたきょうだい4人のことは忘れられない。「求めるものは、平和しかない。亡くなった人たちのために祈りたい」
生後8カ月の長男を連れて参列した長崎市の松本さつきさん(38)は祖父母が被爆者。小学1年の時からほぼ毎年、浦上天主堂の追悼ミサに来ている。「穏やかな生活を送れる世の中であってほしい」
「祈りのナガサキ」と言われるが、昨今の情勢を傍観しているわけではない。
「黙っていたら、黙認している…
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朝日新聞社会部