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 米東部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義グループと反対派が衝突した事件で15日、反対派を極左集団と決めつけたトランプ米大統領。記者会見の場で発した「オルト・レフト」という新しい言葉は、SNSなどで急速に広まっている。国の分断を進めるようなトランプ氏の姿勢に、与党・共和党からも距離を置く声が出ている。

 ツイッターでは、トランプ氏の会見直後から、ハッシュタグ「#AltLeft」がついたツイートが一気に広がった。「オー・マイ・ゴッド! 米大統領が、人種差別に反対する人々を非難するなんて」と驚いたり、「オルト・ライト」と「オルト・レフト」の二極化を懸念したりする声も。一方で、「その通り。(反対派の)やつらは暴力的な極左だ」などと支持するコメントも目立つ。

 白人至上主義を掲げるKKK(クー・クラックス・クラン)の前指導者、デービッド・デューク氏は「トランプ大統領、本当のことを言ってくれた誠実さと勇気に感謝する」と歓迎するコメントをツイッターに投稿。一方、米国で大きな影響力を持つ米自由人権協会(ACLU)は「米国人には、人種差別を非難できない大統領より、もっとましな大統領がふさわしい」と投稿し、強く反発した。

 米議会では事件後、トランプ氏に対する反発が広がっている。民主党下院トップのペロシ院内総務は14日、「トランプ大統領は初めから偏見や差別の勢力をかばい、あおってきた。この傾向は、ホワイトハウスの人事だけでなく、移民やイスラム教徒、有色人種に対する政策からも見て取れる」と激しく非難する声明を発表した。

 反発は民主党だけにとどまらず、与党・共和党のライアン下院議長は15日、「はっきりさせなければならない。白人至上主義には嫌悪を抱く」と指摘した。

 米紙ワシントン・ポストは同日、論説名義で「シャーロッツビルの(反対派に突っ込んだ)車は死傷した20人だけでなく、国全体にダメージを与えた。トランプ氏は国を癒やせず、傷口をさらに広く深くした」とツイート。トランプ政権下で混乱や分断が進む現状を憂慮した。

 オバマ前米大統領は事件当日、「人は生まれながらにして、肌の色や生い立ち、宗教などを理由に他の人を憎みはしない」とツイッターに投稿。「人は憎むことを学ばなければならない。憎むことを学べば、愛することも教わることができる」「愛は、その逆の感情よりも自然に人の心に届く」と、故マンデラ元南アフリカ大統領の言葉を続けてツイートした。共感が広がり、発言を支持する「いいね」は日本時間の16日午後、500万件を超えた。

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