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 大きなかやぶき屋根の合掌造りで知られる富山県南西部の五箇山には、世界遺産の集落がある。来訪者も合掌造りに寝泊まりでき、土地の生活も体感できるのが魅力だ。記者も集落に滞在し、合掌造りがこの地の人々の暮らしを支えてきた時の流れを見つめた。

時紀行

 かやぶき民家、そよ風に揺れる稲穂、静けさが際立つ虫の音と水路のせせらぎ。タイムスリップしたような、手つかずの風景が広がる。

 高層ビル群が立ち並ぶ大阪駅からJRとレンタカーで約4時間。8月、富山県南西部にある五箇山の相倉(あいのくら)集落(南砺市)を訪ねた。1995年にユネスコの世界文化遺産に登録された合掌造り集落の一つだ。入り口の看板に「一般の観光地とは違い住民の生活の場です」とあった。ここに約20世帯、およそ50人が暮らす。

 中でもひときわ大きな合掌造りの家に泊まった。高さ約12メートル、建坪約72坪の3階建て。この山深い五箇山で150年、人々の暮らしを見つめてきた家だ。今は、主(あるじ)の池端滋(いけはたしげる)さん(75)と妻の夫次子(ふじこ)さん(74)が民宿「勇助(ゆうすけ)」を営む。1階の居間には囲炉裏。2、3階には、60年代ごろまで続けていた養蚕の様子が再現されていた。

 この辺りは積雪が2メートルを超える豪雪地帯。巨大で急傾斜の屋根が特徴の合掌造りは、雪深い地域の気候風土と産業が結びついて生み出されたものだという。先人の知恵が詰まった住まいとはいえ、時代が変わった今、維持していくのは大変なのでは? 滋さんは言う。「一番の条件はまず住むこと。それで家は元気になるんです」

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