花房吾早子
長時間労働、土日出勤などの働き方のために、結婚や出産を機に辞める女性美容師の多かった美容業界が、変わりつつある。離職を食い止め、多様な人材を生かすため、女性が長く働ける職場をつくる取り組みが始まっている。
大阪府と兵庫県で展開するヘアカラー専門店「スマートカラーKirei」は2015年に1号店をオープン。現在、10店に増えている。主に家事と両立したい人、しばらく美容師として働いていなかった人を対象に求人し、パートタイムで働く女性約70人のうち、50人ほどが子育て中だ。
カラーはカットに比べ、時代による技術の変化が少ない。そのため、結婚や出産を機に現場を離れていた美容師でも、仕事の感覚を取り戻しやすい。シャンプーは自動の洗髪機を使い、ブローは客自身がするため、労働時間を短くできる。土日の免除や昼間のみなど勤務する曜日や時間帯を選べるようにしている。
いずれの店舗も、食品スーパーやショッピングモールの一角で、主な客層は主婦。美容師に主婦経験があると、親近感を抱く客もいるという。
マネジャーの石土(いしど)昇さん(35)は妻も美容師で、子ども3人を育てている。妻は産休・育休のたびにキャリアを中断。そばで見ながら、「ママになった後に、より強くやりがいを感じてもらえる環境をつくりたい」と思ってきた。
いまではママ美容師たちが互いに助け合い、主体的に店を支えている。「ブランクがあっても資格を生かせる。『休眠美容師』の雇用を広げたい」と石土さんは言う。
東京都渋谷区の美容室「GAR…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。
残り:985文字/全文:1620文字
2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら
速報・新着ニュース
あわせて読みたい
PR注目情報
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部