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 自分たちで考えた野球を甲子園で体現した。18日の第2試合、三本松(香川)の選手たちは、自らが課した練習で鍛えた打力を存分に発揮。二松学舎大付(東東京)を5―2で破った。

 2点リードで迎えた九回。四球をはさみ4本の単打を放つなどして3点を追加した。中前安打の川崎愛弥君(3年)は、「自分たちで確認しあったつなぐ野球を徹底できた」。

 三本松の練習メニューには選手の意見が強く反映されている。

 昨秋の県大会準々決勝で、大量得点を奪われて逆転負けを喫した。選手たちは悔し涙を流し、学校に戻って話し合った。「課題は得点力不足。練習をもっと打撃中心に切り替えたい」。主将の渡辺裕貴君(3年)が日下広太監督(33)に提案すると、日下監督は「自分たちで考えたなら練習にも力が入るはず」と、選手の意見を尊重した。以降、練習の大半を打撃にさいてきた。選手たちは2週間に1度、課題を共有して対策を練る。

 選手一人ひとりが考えるスタイルは、グラウンドの外でも変わらない。

 甲子園入りしてから、宿舎で夕食とミーティングを済ませると、その後は自由に過ごしている。門限は午後9時半ごろまでだが、外出の制限はない。

 初戦の下関国際(山口)戦で甲子園初勝利を挙げた翌日は、一部の選手たちは「頭を切りかえたい」と神戸・須磨海岸で休息を取った。レジャー施設で気分転換をはかる選手もいる。日下監督は「慣れないホテル暮らし。ベストなプレーのため、ストレスを減らしたい」と選手を信頼する。

 神戸の街にショッピングに出かけたという渡辺君は、「自由時間に気分転換ができ、試合への集中力も上がった」と話す。

 捕手を務める渡辺君はこの日の試合、相手打線が大振りしていると見て、内角攻めを徹底して打たせて取った。「普段から自分たちで考えているので、とっさの判断ができる」。エース佐藤圭悟君(3年)も「考えた通りの投球だった」と87球の完投。公立校で唯一ベスト8進出を決めた。

 日下監督は試合後、「伸び伸びプレーしてほしいので、細かい指示はしない。監督なしでも話し合って成長してくれている」と目を細めた。(吉川喬、添田樹紀)

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