【動画】富士山の噴火に備えて住民約2千人が避難訓練=河合博司、野口憲太撮影
[PR]

 富士山の噴火に備え、山梨県北麓(ほくろく)地域の富士吉田市、富士河口湖町など6市町村が20日、初めての広域避難訓練を行った。住民約2千人と自家用車約600台が参加し、25~30キロ離れた避難先を目指した。

 午前7時、気象庁が噴火警戒レベル5(避難)を発令し、溶岩流が市街地に迫っているという想定で訓練が始まった。富士吉田市は午前9時、防災無線で一斉に避難を促した。住民は大半が自家用車を使い、高齢者役の参加者らは自衛隊のトラックと民間バスに分乗。峠を越え、避難先へ向かった。

 実際に北麓地域の住民約10万人が一斉に避難すると、交通渋滞やパニックが懸念されている。この日は最大約3キロの渋滞が発生した。参加した男性(63)は、普段30分で行ける約25キロ先の避難先に3倍の時間がかかったという。「噴火したら、渋滞はこんなものじゃすまないと思う」

 富士山の最後の大規模噴火は江戸中期の宝永噴火(1707年)。県富士山科学研究所の内山高・火山防災研究部長は、現在兆候はないと前置きした上で、「住民が訓練を繰り返し、防災意識を高めることが緊急時の備えになる」と話した。(河合博司)